2/25 厳しい国境の峠越え(アップ順ミスで、日にちが前後してます)

6時起床、外は暗く寒いしかも小雨が降っている。宿に残ったドイツ人のおじさんと我々より遅く起き用意したはずの同室のヨハネスが一緒に小雨の中、7時に出発して行く。やはり準備に手間取り焦る。7:20kemeが、7:30にHard君が出発。最初は平坦だが、そのうちアップダウンが続く。絶対乗り遅れるわけに行かない。宿のオーナーからは自転車で30分もあれば着くよと言われていたが、その30分が過ぎる。遠くに船が見えて来る。8時半の出航に間に合うよう必死で砂利道を走る。8:10着。間に合ったぁ!汗びっしょりだ。見覚えのあるサイクリストが次から次へと到着。

本来乗る予定の船が横に停泊している。今回の臨時船それよりも一回り以上小さい。皆で協力しながらバッグは船内へ、自転車はデッキに置く。15台の自転車が所狭しと並んだ。08時40分出航。10人も座れるかどうかの狭い船内で、汗かいた体が冷えてガタガタ震えていたら、船首の方にストーブを焚いている船室がありホットコーヒーを無料で飲めるよと教えてくれる。薪ストーブを囲んでのコーヒー、体の芯まで温まる。雨が止み晴れ間が見え出した。周囲を山で囲まれた白っぽい青色の湖、氷河で覆われた山も見えてくる。静寂な湖をエンジンの音を響かせながら進んでいく。大自然が織り成す美しい風景。人気は全くない。対岸に渡る交通手段は船しかない。ここまで来ると随分と南下して来たんだとしみじみ感じる。

12:30、対岸のCandelario Mancilla着。みんな協力して自転車・荷物を運び降ろす。そしてさっさと出発して行った。馬で荷物を運んでもらい、空荷のまま自転車で国境・山越えが出来ると聞いていたのにその馬が見当たらない。一緒にフェリーに乗ったバックパッカー達が4WDトラックで出発しようとするのを見つけ、近くにいた人に馬は手配できないのか聞いてみる。馬はいないよと言われ愕然!重い荷物を着けたまま峠越えなんて、か弱いkemeちゃんには出来ませんよぉ~!そのトラックで国境までなら運べると言う。但し、彼らを国境まで送って戻ってくるから1時間半、ここで待っていろと言われる。他に選択肢がないので待つことにする。

Hard君とKemeちゃん二人だけになってしまった。ランチ食べて待つが2時間待ち15時を過ぎても車が戻って来ない。取り敢えず1km先のチリイミグレまで行こうとしたらやっと車が戻ってきた。ほっ!チリの出国手続きはスタンプを押すだけで簡単に終了。すごいガタガタ道でとても自転車では無理だろうと思われるような道が続く。先に出発して行ったサイクリストを次々に追い抜いて行く。車で楽してすみませんて気持ちだ。悪路にかなり苦労しているようだ。

16:30チリとアルゼンチンの国境に着く。車はここまでだ。この先は車が通れるような道はない。腹ごしらえして17時出発。人間一人分の幅しかない山道だ。獣道って感じ。うぅ~我らは獣?森の中へ入っていく。木の大きな根っこあり、大きな石ありでずっと自転車を押して歩く。山から流れた出た水で川になっているところや水溜りになっているところもある。折れた木を通しその上を自転車を引いて渡る。もたもた進んでいると、車で追い越したカナダ人サイクリスト、続いてアメリカ人がやって来た。早いなぁ!我々をさっと追い抜いて行く。

リトアニアとフランスのカップルが次いでやって来る。置いてきぼりにならないようにと彼らに必死に着いて行く。大きな川では靴を履いたまま川に入りkemeの自転車を移動してくれたり、彼らには何度も難関を助けてもらった。21時を過ぎると暗くなりヘッドライトを点けて進む。幅の狭い溝がありバックがつっかえて進まなくて苦労する。こんなひどい森の中を自転車が通るとこじゃないよぉ~。いくら進んでも上り下りの連続、終わりが見えてこない。でも仲間がいるから心強い。

22時やっと森を抜け馬小屋が見えて来た。アルゼンチンのイミグレがある湖、Lag del Desierに着いた。先に着いたカナダ人達のテントを張っていた。急いで平らな場所を捜しテントを張る。とても我ら二人だけでは国境からここまで、今日中に辿り着けなかっただろう。サイクリスト仲間に感謝だ。15人のうちチリ人の1人だけ辿り着けず、森の中で野宿をしたと後で聞く。

Villa O`Higgins~Lag del Desierto  移動距離;車+6km 野宿

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本来乗る予定だったフェリー(燃料なしで停泊中)
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15台の自転車
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  厳しい国境越えの始まりです

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