8/27 黒崎 ~ 宮古(三陸海岸 4日目)

ヘッドライトが見つからない。昨夜車で送ってもらった時に運転席に置き忘れたようだ。8時半出発。三陸海岸の断崖絶景が見られる北山崎に立ち寄る。天気も良く展望台からは素晴らしい眺めである。長い階段を下りて波打ち際まで降りてみる。

 

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  素晴らしい眺望が広がる  

 

北山崎から下って曲がりくねった海岸線を走る。大津波に襲われた明戸、羅賀、島越の集落を通る。復旧工事が進められている。

 

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  震災遺構、明戸海岸防潮堤

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   建築中の防潮堤

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   三陸鉄道島越駅

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   島越ふれあい公園

 

 そこから先は勾配のきつい山道を登る。高台には新しい団地が立ち並んでいる。高台移転といっても大変なことを実感。国道45号線に出る。本線から逸れて鵜の巣断崖に立ち寄る。切り立った200mの断崖からの眺めは絶景、遠くには走ってきた海岸線が見える。45号線を南下、途中いくつかのトンネルを通過。1m幅くらいの歩道があるが薄暗く、車のゴーという音が前後から聞こえてくると恐怖である。狭い歩道から落っこちないようにと思わず力が入る。

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  鵜の巣断崖

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  恐怖のトンネル

 

15時田老町に到着。観光案内所に立ち寄り見どころを教えてもらって地図を頼りに自転車で走って回る。建造中の防潮堤の高さに圧倒される。漁港の一角にある施設に津波の高さを示してある。17.3mとあるが近くて見上げるとその高さに唖然とさせられる。最後に、景色が素晴らしいから寄って行きなさいと言われた三王岩を観て回る。

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  田老町、建築中の防潮堤

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  巨大防潮堤に圧倒される

 

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 一番上の17.3m、今回襲われた津波の高さを示す 

 

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  津波遺構、たろう観光ホテル

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  三王岩

 

田老町宮古市内のビジネスホテルに電話で宿を予約する。あちこち回っていたら田老町を出るのが17時になってしまった。アップダウンのくり返しながら宮古市内に入ると18時半を回り薄暗くなっていた。

 

本日の走行距離78km、宮古セントラルホテル熊安(素泊まり、5800円)

 

8/26 久慈 ~ 黒崎(三陸海岸 3日目)

 6時20分起床。ベッド3列の広い仮眠室に他2人の泊り客。うち1人はバイク旅行者。朝起きると出発していた。朝風呂入り、9時スタート。本日も快晴。宿の人に道を教えてもらい、朝ドラ「あまちゃん」のロケ地、小袖海岸に向かう。教えてもらった道順が逆方向に昨日登った長い坂を下り降り再度進行方向は戻るというものだった。これなら昨日来た道を戻ればよかったと訊いたことを後悔。距離にして5km、時間にして30分以上ロスしてしまった。人任せにせず、自分でチェックすべし。

 

10時半、小袖海岸の海女センター到着。磯のウニを素潜りで採る海女さんの実演が始まったところだった。急いで自転車を止め観に行く。ウニを採ってくる度に観光客から拍手と歓声が上がる。震災では強烈な津波に襲われたそうだが、傍目からは被害がどれほど凄まじかったかは分からない。3階の食堂で久慈名物、まめぶ汁(300円)を注文 

 

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  狭い海岸線を走る 

 

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 「あまちゃん」のロケ地、海女センター

 

11時半、海女センターを後にする。山道を抜けて野田村に出る。野田漁港に立ち寄った後、市街地に向かう。道中、青々とした水田が広がる。市街地に入ると、ちょうど野田祭りの最中で愛宕神社前の広場は大勢の人だかり。ダンスのイベントが始まったところで自転車を道路脇に止め鑑賞する。

 

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  野田村に至る海岸線

 

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   愛宕神社

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   お祭り広場

 

甚大な津波被害に襲われたところだが自転車で通りすがるだけでは分からない。かといって訊くのも憚れる。13:40野田村を後にする。海沿いに綺麗に整地されている広々とした多目的広場を抜けて45号線に出る。海辺では巨大な防潮堤工事中で大型ダンプが忙しく行き交っていた。防潮堤が壁となり海は全く見えない

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  防潮堤で海が見えない

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   野田湾を望む

 

15時過ぎ、隣村の普代村に入る。今朝出発前に予約した民宿に電話を入れ夕食を頼んだところ今からでは仕入れができないのでと断られる。村に食堂があるし食品スーパーでも弁当買えるので食事には困らないと言われる。食品スーパーを覗いてみるが、今日は日曜日で弁当は置いていない。夕食には早過ぎるので大津波から市街地を守った普代川にかかる水門を見に行く。水門の高さが15.5m、押し寄せてきた津波は水門を超えたが水門で勢いを失い市街地まで到達しなかったそうだ。

 

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  普代村、和村村長の顕彰碑

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  普代水門を超えて押し寄せた津波

 

その先の普代浜で地元の人から被災当時の話を聞くことができた。目の前は、芝生の広場が広がっているが被災前は松林に囲まれ、向こう岸は全く見えなかったが、松林がなくなり全く景色が一変したとのこと、津波が高さを示す森林、水門のお陰ですぐ裏手にある小学校は被害がなかったなどいろんな話をしてくれた。

 

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 普代浜から津波が押し寄せて来た(普代水門からの眺め)

 

17時、食堂に行ってみると準備中の札。近くを通りかかった役場に勤めているというMさんが親切にも18時頃には店が開くと思うのでその頃にケータイに電話してくれることに。普代駅周辺をぶらついたりして時間をつぶすが18時を回っても連絡がない。寒くなってきたので食堂近くの嵯峨商店でその旨を伝えて時間をつぶしていたら、今日はモトクロス競技の最終日で忙しくて店が開くのは何時頃になるか分からないので内でご飯食べて行きなと言ってくれる。厚かましいとは思いながらも背に腹は代えられぬので有り難くご厚意を受ける。

 

19時近くになり辺りは暗くなる。黒崎にある民宿までは厳しい上り坂だと聞いていた。ライトを用意して走り出そうとしていたら、ちょうどお店に用事で来た役場の人が黒崎にある国民宿舎まで車で戻るというのでその車に乗せてくれないかと頼んでくれる。お陰で夜道を自転車で登らなくて済んだ。

 

本日の走行距離49km、民宿みちあい(朝食付き、5940円)

 

8/25 八戸 ~ 久慈(三陸海岸 2日目)

昨日とは打って変わって快晴。9時半出発。海岸線を走る。10時、ウミネコの繁殖地、蕪島到着。残念ながら火事で焼失した蕪嶋神社再建のため、島内に入れず。

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 出発前。一見、民宿のようには見えません。

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   蕪嶋神社 

次いで種差海岸を目指す。交通量が少なく、海辺の緑豊かな林間を抜け快適なサイクリングコースが続く。1時間ほど走ると右手に緑の芝生が続く海岸が見えてきたが、駐車場らしきものが見えずそのまま通過してしまった。1kmほど走って停車。そこで種差海岸を通過したことを悟る。しまったと思ったが走った道を再度戻るのには抵抗感があり、結局そのまま前に進むことに。自由党小沢一郎のポスターを多く見かけるようになり岩手県に入ったことを知る。

 

海岸線に沿った道路を走っているつもりだが、分岐点に標識がないので海岸線ルートから何度か逸れてしまった。階上町で食堂に入る。人気のないところで営業していないだろうと思ってドアを開けてみる。お客はゼロ。いらっしゃいませと若い女将さんが出てきてテレビをつける。生ウニ丼を注文。2600円。

 

そのうち海岸線を走る道路が分からなくなる。幹線道路45号線に沿って走る。陸中中野を過ぎたあたりで海岸線の道路に入る。交通量の少ない林間を抜ける道路でとても快適であるがアップダウンの連続である。

 

16時、久慈駅到着。観光案内所に立ち寄る。どこか旅館を紹介してもらおうと思ったが事前にネットで知った郊外にある健康ランドに電話してみると素泊まりOK。そこに泊まることにする。郊外の高台に建っている。他に自転車旅をしている人がいるか期待していたが誰もいなかった。広い仮眠室にほとんど宿泊客はなし。風呂に何度でもはいれるのがいいが、WIFIを使えるところがないのが難点。

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本日の走行距離74km、古墳ノゆ(素泊まり、2000円)

8/24 新幹線八戸駅 ~ 八戸市内(三陸海岸 1日目)

 3年前に青森県を自転車で旅をした時に行けなかった八戸・その南に広がる三陸海岸を走ってみたい、被災地の復興がどのくらい進んでいるのか自分の目で確かめてみたい、6年前に震災ボランティアに従事した地域を訪れてみたいと思っていました。今回、八戸から三陸海岸を南下し仙台を目指す自転車の旅に出ました。相棒のカミさんは残念ながら体調不良で今回は一人旅です。

 

朝6時、カミさんに駅まで送ってもらう。10時半八戸駅到着。荷物を荷台に固定する長めのゴム紐2本持ってきたはずだが、そのうちの1本がいくら探しても見つからない。家に忘れてきたようだ。そんなことで出発時間が遅れ12時になってしまった。

 

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  八戸駅

 

午前中晴れていたのに、だんだんと雲行きがおかしくなり走り出して10分もしないうちに雨がポツリポツリと降り出しそのうち本降りに。バッグの上にリュックをくくりつけていたがゴム紐1本では力が弱くリュックがずり落ちてしまった。ホームセンターへ駆け込む。ゴム紐購入。雨足が次第に強くなり、そのままホームセンターで雨宿りをしていると自身もロード自転車を乗っているという人が「どこまで走るの」と声を掛けてきた。今日の天気予報ではこれからもっと雨が激しくなるので今日はこのまま八戸市内に泊まった方がいいよと言ってくれる。その一言で久慈まで走る予定を変更し、八戸に泊まることにした。

 

その人が事務所のパソコンで「どこか安いホテル探してあげるよ」と言ってくれる。自転車をホームセンターに置いたままその人の車に乗る。一人で中古車販売を営んでいるが雨の日はお客さんも少ないそうだ。ロード自転車の愛好者で、よく久慈までトレーニングで走っている、来月にはハワイで行われるロード大会に参加すると話してくれた。

 

パソコンで検索したビジネスホテルに電話を入れてくれるがどこも満室。何かイベントであるのかと聞いても特にないという。地元経済が活況なようである。次に民宿を探してもらう。ホームセンターから直ぐのところにあったので電話してもらうとすんなりとOK。

 

民宿前を通って、ホームセンターまで送ってもらう。小雨の合間をぬって宿へ急ぐ。15時チェックイン。民宿といっても旅行者は見かけず、ほとんどが長期滞在者。

 

ということで本日はわずか10km走っただけでした。

 

本日の走行距離10km、民宿きくち(1泊2食、5400円)

 

8/26 自転車一人旅が終わった

7時起床。8時朝食。9時半チェックアウト。ホテル前の道路を渡ったバス停から空港行きバスに乗る。問題はどうやって自転車と荷物を持って道路を横断するか。前には信号がない上に、車がひっきりなしに往来している。フロントに助けを求めたら、車の流れが一時途切れる瞬間に、自転車を納めた輪行袋を持って反対側に渡ってくれた。難なく空港行きバスに乗り、出発3時間半前に空港到着。14時イスタンブール行きの飛行機に乗ることができた。こうして無事、アルメニアグルジア・トルコ自転車一人旅が終わった。走行距離は1400㎞になった。

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自転車を運んでもらった

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信号機がなく車の往来が半端でない。車の流れが途切れた瞬間を狙い素早く横断する。

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8/25 自転車梱包

11時、地下に停めてある自転車を部屋に運び自転車梱包を始める。タイヤを丹念にチェックすると後輪に、ホッチキスのような針1個とガラスの破片が刺さっていた。まだチューブまで貫通していなかったがよくパンクせず持ちこたえたなという状態だった。汚れた部分をきれいに拭き取りながら梱包していたら15時半になってしまった。グルジア通貨、100ラリが残っていたので銀行へ両替に行くが扱っていない。最後のアンカラ観光、買い物そして夕食。21時から梱包再開し23時半に終えた。

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地下の駐車場

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部屋に移動
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昨日の床屋さん。ここで髪を切りました。

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日本語を勉強している交通整理中の警察官。両替所へ案内してもらう。

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ローマ浴場跡。観光客は一人もいない。

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アウグストゥス神殿

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トルコ最後の夕食。チキンスープ

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二度の梱包作業中断を経て、23時半終了

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走行距離0km、Ankara、Otel Almer、80リラ、朝食付き

8/24 アンカラをのんびり観光

もう少し便利なホテルに移動することにした。午後からアンカラ見物に出かけた。ホテルからアンカラ城まで歩いて5分と言われたが、アンカラ城に辿り着くまで20分以上かかった。城壁の上からはアンカラの町の絶景が一望できる。次いでアナトリア文明博物館へ。ここで財布を持ってくるのを忘れたのに気付く。手持ちが入場料の20リラ、カツカツだった。

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これからホテルを移動

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ホテル前の通り。車の往来がとても激しい

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アタチュルク像

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アンカラ城壁からのパノラマ

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アンカラ


歩き疲れ、夕食は部屋で持ち帰りピザとビールで済ます。


走行距離0km、Ankara、Otel Almer、80リラ、朝食付き